インターネットのフリーミアムはリアル世界の知識労働者にはツライ世界??〜その2〜

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 前回のエントリでは、ネットの普及によって多くのコンテンツ/サービスが無料で提供されるようになったものの、そこに存在する知識労働者に直接的には報酬が支払われていないというリアル世界とネット世界の違いに減給しました。今回はその続きです。

ネット上に無料のモノが多いとはいえ、どんなコンテンツ/サービスでも、その提供には資金が必要なので、何かしら収益をあげるモデルが必要です。

いまは、多くのサービスがフリーミアムと呼ばれるビジネスモデルで提供されています。無料会員と有料会員にわかれていて、無料会員にはなんらかの機能などの制限があり、逆に有料会員には追加の機能がある、といったモデルです。このモデルではいわゆるライトユーザで有る限りはサービスが無料で使えます。

しかし、実際は無料会員が本来負担すべき費用を有料会員が肩代わりしている状態なのです。つまり、無料会員はフリーライダーということになります。

フリーミアムなビジネスモデルは、ビジネスとしてはそれで成り立つでしょうし、ユーザの裾野が広がるという点ではメリットもあるのでしょう。ただし、このモデルでは多く場合、有料会員はごく一部であり、フリーライダーが大量に存在します。そうすると、サービスを無料で提供されるユーザの方が多くなるのです。

それは結果として、ネット上のコンテンツ/サービスは基本的に無料だという空気の醸成に繋がります。この空気はすでに如何ともし難い状態となっており、それゆえに特に既存のコンテンツホルダーたちはネット上での収益化に苦戦しています。

この問題は根本的には解決しておらず、先日統合されたKADOKAWA・DWONGOの会長である川上氏も頭を悩ませているようです。そもそも角川というオールドコンテンツホルダーとドワンゴというネットメディアが統合したこと自体がこの問題の根深さを象徴しているのかも知れません。

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