■ 一時期「デジタル家電」という単語を
よく耳にしましたが、
最近は少し減ったような気がします。
といってもデジタル家電がなくなった
わけではなく、
むしろ、ほぼ全ての家電がデジタル家電に
なったといってもよいでしょう。
(ゆえにあえて「デジタル」という
必要はなくなったといえるかもしれません。)
何を持って「デジタル家電」と呼ぶか?
に一律の定義はないようですが、
筆者としては
ソフトウェアが内包された家電
と考えています。
ソフトウェアの力によって
かなり簡単に多機能な家電を作ることが
可能になります。
(なにせ専用の機械を作らずとも
プログラムを書けば実現できるので)
ゆえにデジタル家電というのは
非常に高機能化しているのが特徴です。
■ さて、デジタル家電は付加価値をつけたり
消費者の声を反映することによって
どんどん機能が増えていきます。
そうなると、どうしても操作は
複雑にならざるを得ません。
いまどきのテレビのリモコンと
昔のテレビのリモコンを比べれば
一目瞭然でしょう。
その結果、当然使い方を覚えるのは
難しくなるのです。
この傾向はソフトウェアの塊である
いまどきのデジタルデバイスでも同じです。
高機能なアプリは沢山のことができますが
メニューや設定画面、各種操作は複雑です。
■ ここで問題となるのは
機能が増えるほどに自分にとって必要な
機能の割合は減少するという点です。
機能がひとつしかないアプリ(デバイス)を
使う場合、そのユーザは絶対にその機能を
必要としています。
(必要なければアプリ自体使わないですから)
それが、機能が増えるにしたがって
「この機能は使うけど、この機能はいらない」
というふうになっていきます。
例えば、Office Suiteは非常に多機能ですが
多くのユーザは極めて少数の機能だけを利用
しているといわれています。
その少数の機能を利用するために
Office Suiteの使い方を学ばねば
ならないのです。
それが多くの人にとって大変であるのは
書店に多くのOffice本が並んでいるのをみれば
明らかです。
■ 個々人がやりたいことがそう増えている
わけではないはずですが、
機能だけは増える一方というのがソフトウェア
のよくある姿です。
もしかすると使いこなすまでに必要な
学習コストという観点で考えると
どんどん効率が悪くなっているかもしれません。
今日の【まとめ】
■ いまやほぼすべての家電が「デジタル家電」
■ デジタル家電はソフトウェアによって多機能化
■ 多機能になればなるほど操作習得が難しくなる