2014年版「キャリアがキャリアになる時代」

IT

AppleのiPhone6/6plusが発売され、最初の週末で1000万台を売り上げたとのこと。なんだかんだ言ってその強さは健在といったところでしょうか。

品薄感はそこまで強くなく、日本の大手キャリア三社はすべてiPhoneを扱っているので、キャリア同士の壮絶な顧客争奪戦といった様相を呈しています。各社は差別化をしようと懸命ですが、消費者から見るともはやその違いはほとんどありません。

ひと頃は騒がれた通信品質に関しても各キャリアとも一定水準以上にはなっていますし、先ごろ発表された新料金プランも各社横並びでした。iPhoneの発売に際して適用される各種のキャンペーンも、どこかが発表すると他社が追随するという状況で、結局横並びになります。

すでに端末の部分をAppleに握られているiPhoneの販売において、もはや各社が差別化を打ち出せる部分はないといってもよいでしょう。ユーザが許容できる通信品質が確保されてしまえば、あとはお値段勝負の消耗戦にしかなりません。通信キャリアは、まさに通信部分を担保する「インフラ屋」なのです。東電の電気だろうと中電の電気だろうと同じ電気であるように、どこのキャリアの回線をつかっても結局は同じ通信です。電波の周波数帯や使い方などの違いはあるにせよ、通信という部分まで抽象化してしまえば差異はほとんどありません。

もう何年も前から叫ばれている、「通信キャリアの土管化」が進行している証左と言えましょう。

ちなみに、当blogでもキャリアの土管化問題は何度か書いていますが、振り返ってみても順調に土管化が進んでいることを感じさせます。

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