■ よく「シンプルイズベスト」などと
いいます。
複雑なモノ・コトは取り扱いに際して
色々とやっかいなことが起こりやすいので
総合的にはシンプルである方が望ましい
というのはその通りでしょう。
ただし、シンプルに見えたとしても
それを簡単に扱えるようになるかは
ケースバイケースです。
■ 具体的かつシンプルであれば
おそらく問題にはなりません。
(見たままを理解すればよいので、、)
問題となるのは抽象的なことを
シンプルに表現している場合です。
例えば、三平方(ピタゴラス)の定理
として知られる
a^2 + b^2 = c^2
(a^2 は aの2乗を示します)
は非常にシンプルな式であり
中学校で習うレベルですが
それを使いこなすまでには
練習問題をいくつも解いたはずです。
これはまだ簡単な方であり、
相対性理論から導かれる
E = mc^2
などは表現はよりシンプルなのに
ちゃんと理解するのは大変です。
(筆者にはなんとなくしか
わかりません、、、汗)
一般化(抽象化)を好む科学の世界では
このような例は枚挙に暇がありません。
■ 複雑に見える世界であっても
本質的には意外とシンプル
だったりするわけですが、
上述の数式からもわかるように
実際にそこに行き着くのは
そんなに簡単ではありません。
まして、それを理解して実生活に
活用するとなると難易度はあがるでしょう。
抽象的なシンプルさを扱うのは
見た目ほどは簡単ではないのです。
ただし、習得すればその恩恵は
非常に大きいと思われますが…。
今日の【まとめ】
■ シンプルに見えても簡単とは限らない
■ 帰結はシンプルでも抽象的であるほど
理解は難しくなる
■ ただし、習得したときの汎用性は高い
【IT論考β】 シンプルであることと簡単であることは別。[#323]
