【IT論考β】 シンプルであることと簡単であることは別。[#323]

IT

■ よく「シンプルイズベスト」などと
  いいます。
  
  複雑なモノ・コトは取り扱いに際して
  色々とやっかいなことが起こりやすいので
  
  総合的にはシンプルである方が望ましい
  というのはその通りでしょう。
  
  
  ただし、シンプルに見えたとしても
  それを簡単に扱えるようになるかは
  ケースバイケースです。
  
  
■ 具体的かつシンプルであれば
  おそらく問題にはなりません。
  (見たままを理解すればよいので、、)
  
  問題となるのは抽象的なことを
  シンプルに表現している場合です。
  
  
  例えば、三平方(ピタゴラス)の定理
  として知られる
  
   a^2 + b^2 = c^2
   
  (a^2 は aの2乗を示します)
  
  は非常にシンプルな式であり
  中学校で習うレベルですが
  
  それを使いこなすまでには
  練習問題をいくつも解いたはずです。
  
  
  これはまだ簡単な方であり、
  相対性理論から導かれる
  
   E = mc^2
   
  などは表現はよりシンプルなのに
  ちゃんと理解するのは大変です。
  
  (筆者にはなんとなくしか
   わかりません、、、汗)
   
   
  一般化(抽象化)を好む科学の世界では
  このような例は枚挙に暇がありません。
  
  
  
■ 複雑に見える世界であっても
  本質的には意外とシンプル
  だったりするわけですが、
  
  上述の数式からもわかるように
  実際にそこに行き着くのは
  そんなに簡単ではありません。
  
  
  まして、それを理解して実生活に
  活用するとなると難易度はあがるでしょう。
  
  
  抽象的なシンプルさを扱うのは
  見た目ほどは簡単ではないのです。
  
  
  ただし、習得すればその恩恵は
  非常に大きいと思われますが…。
  
  
  
 今日の【まとめ】
 ■ シンプルに見えても簡単とは限らない
 ■ 帰結はシンプルでも抽象的であるほど
   理解は難しくなる
 ■ ただし、習得したときの汎用性は高い
  
  

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