目に見えないモノにチャージする。

IT

先日のエントリ(目に見えないモノは苦手なお国柄?)で、日本人は目に見えないモノに価値を見いだすのが苦手?という考察を書きました。

このことを現在のIT業界にからめて少し掘り下げてみます。

筆者が見るところ、現在のIT業界はライセンスビジネスが主流です。何か目に見えるモノを販売するよりは、サービスを提供し、その利用料という形でユーザから代金を徴収しています。BtoCでみられるWebサービスはたいていこの形であり、フリーミアムなビジネスモデルを使い、有料会員に対しては月額あるいは年額でサービスの利用料を課金しています。

あくまで利用する「権利」という目に見えないモノに課金しており、ライセンスビジネスの一形態といえるでしょう。

ソフトウェアという目に見えないモノに対する課金なのだからライセンスビジネスになるのはあたりまえ、という反論もあることでしょう。しかし、BtoBの世界ではハードウェアさえライセンスビジネスになりつつあります。

ハードウェアベンダーは、ハードそのものは安価に提供して、その稼働に対して、あるいはハードに搭載された機能を使うライセンスに対して課金を行っています。つまり、目に見えるハードウェアそのもので収益をあげようとはしていないのです。たとえ目に見えるモノを販売していても、目に見えないモノにチャージするようになっているのです。

BtoCの世界を見ても、スマホアプリなどは買い切り型からアプリ内課金での継続課金型のものが増えています。今後はもっとライセンスビジネスという形態が増えるのかもしれません。

もしかすると、目に見えない中でも「権利」に対する課金は比較的受け入れやすいのかもしれませんね。

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