■ 人間というのは「何か新しい取り組み」という
ものにひかれる傾向があるようです。
心を改にしたときに「今年の抱負」のように
何を始めるか?を考える人は多いですが、
成果を上げることを妨げている習慣を
廃棄することに熱心な人は異常なほど少ない
気がします。
ドラッカーは次のように述べています。
最初に行うべきは、もはや成果を上げられなく
なったものや、貢献できなくなったものに投入
している資源を引き上げることである。
昨日を捨てることなくして、
明日をつくることは出来ない。
しかも昨日のものを守ることは、
難しく、手間がかかる。
『明日を支配するもの』
「最初にやるべきは成果があがらない活動の廃棄」
ということだと思うのですが、
手間をかけて成果のあがらない「昨日のもの」を
守っているケースはそこかしこに見られます。
■ この現象はITの世界にも同じように見られます。
もはや旧型で効率もわるい機器を
ムリに使い続けてみたり、
より効果的な技術があるにも関わらず
過去の歴史に縛られて踏み出せなかったり。
古くからITを使っている企業ほど
もはやあまり成果があがらないシステムなのに
維持し続けている
というケースは多いように思われます。
古いモノを捨てもせずに、新しいモノを導入すれば、
使いこなし、維持すべきモノが増えるだけです。
それは管理コスト(時間・お金・手間)の上昇を
招きます。つまり思ったほどの成果があがらない
という残念な結末を迎えます。
■ コンシューマ(一般消費者)向けのIT機器は
良くも悪くもメーカー(提供側)が一方的に
提供・サポート終了を宣言することも多いので、
結果として廃棄は進みやすい傾向にはあるでしょう。
とはいえ、旬をすぎたツールを使っている
などというケースは結構ありそうなので、
自らが使っているツールの中に廃棄すべき
ものはないか?
については、定期的に考えるとよいかもしれませんね。
今日の【まとめ】
■ 成果があがらないものを廃棄することは重要
■ ITにおいても旧型の機器・システムは廃棄すべし
■ 定期的に廃棄すべきモノがないかチェックするのも一案