ペーパレス化が叫ばれつつもなかなか進まない事情。

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パソコンが普及しだした頃は、「これからはペーパレスの時代だ!」と言われていましたが、いまだに身の回りから紙が消え去る様子はありません。コスト削減を目的として、企業から送られてくる書類はWeb化されたりしていますが、会社に行くと紙で業務という人は多いのではないでしょうか。

日本は印鑑が大好きな文化なので、稟議書の類いともなればたくさんの押印欄があります。これをワークフローという形で電子化は可能なはずですが、どうにも「ハンコ捺したい」ニーズは強いらしくなかなか紙がなくなりません。もちろん官公庁も例外ではなく、こちらは「ハンコ捺させたい」ニーズが強いようで、なかなか申請書の類いは電子化されません。

銀行も証券も、給与計算も人事システムも、あるいは住民基本台帳も電子化されているので、ほぼ全ての書類はどこかでデータ化されます。にもかかわらず、これだけ紙の書類があふれているのですから、相当にムダがあるはずです。仕事や手続きの仕組み自体に手を入れればもっとペーパレス化はすすむのでしょうが、単に紙を電子に置き換えようとするから遅々として進まないのです。

とはいうものの、紙にメリットがないかというとそうではありません。物理的な存在であること自体が場合によってはメリットです。電気を必要としないため停電時でも使えますし、一覧性にはすぐれているので地図やマニュアルなどはむしろ紙の方が見やすいかもしれません。

紙が潜在的に持つこのあたりのメリットがペーパレス化の波が大きくならない一つの要因ではあるでしょう。色々な要素が絡み合っているので、オール電子化がいいとも言えないのが難しいところです。

でも、もう少し何とかなるはずだとは思うのですが、、、。

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