ポイントカードはあなたの暮らしを知っている。

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先日、「あなたのネット上での足跡はGoogle先生が知っている。」というエントリを書きました。ネット上での足跡は相当程度、捕捉されていると記しました。では、リアル世界ならそうでもないかというと、最近はリアル世界での捕捉率もあがってきています。

少し前に、Suicaの履歴情報が販売されるというニュースが出て物議を醸しました。一昔前であれば、このような事はそもそも起こりえませんでした。なぜなら、人々は切符を買って電車に乗っており、切符と個人を結びつける情報は残らなかったからです。定期券の購入履歴はあっても、乗降履歴までは残っていなかったでしょうし、ましてや電子マネー機能はなかったので、購買情報とのリンクはあり得ません。

あるいは、お店でもらうスタンプカードの類いにしても、それでわかるのは累計でいくら買い物をしたかという情報でした。それが、登録式のポイントカードとなることによって、住所・氏名と購入した商品が紐つけ可能になりました。POSレジは全体としての傾向をつかむことは出来ても、個々人の履歴を知ることは出来ません。それが、ポイントカードと結びつくことで、誰がいつ何を買ったかがわかるようになります。

そして、最近は統合型のポイントカードが頭角を現しています。これまで、各企業が発行していたポイントカードを企業群で発行する形に変更したものです。TカードやPontaカードがその代表格です。

これまでは、あるお店でいつ何を買ったかが履歴として残っていたわけですが、これからはポイントカードの加盟店でいつ何を買ったかが履歴として残ります。加盟店は全国にあり、また一日でいくつもの加盟店で買い物をすることもあるでしょうから、その人がどのような買い物パターンをしているかが捕捉されるということになります。

極論すると、その人がどのような暮らしぶりをしているのかを推定することも不可能ではなくなってきているのです。統計とコンピュータの力を駆使すれば、かなりリアルなプロファイルができることでしょう。

その善し悪しは立場(売る側/買う側)などによってもわかれるでしょうが、現代がそういう時代であるということは認識しておくべきでしょうね。

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