■ 商用インターネットの登場から
30年弱ですが、
ネットはもはや生活インフラの
一部になった感があります。
スマートフォンとタブレットの普及で
いつでもどこでもネット接続可能
というユーザは相当数にのぼるでしょう。
老若男女関係なくネットを使うように
なっていますし、
たとえ使えなくとも、
「インターネットという便利なモノがある」
ということは知っているはず。
(両親などから「ネットで調べて」
と頼まれた経験のある方も多いのでは?)
■ 昔は暗記力に優れている人は
「歩く百科事典」
などと呼ばれ重宝されましたが、
いまやほとんどの人がデジタル
百科事典を持ち歩いているような状況。
ところで、このデジタル百科事典は
実質的にGoogleによって編纂されています。
調べ物があれば検索エンジンに
キーワードを打ち込みますが、
このときに使われる検索エンジンの
ほとんどが(日本では)Google製です。
検索エンジンの国内シェアは
GoogleとYahoo!で9割を超えます。
そしてYahoo!の検索エンジンは
内部でGoogleのものを利用しているので
実質的には9割超の検索がGoogleで
行われているといってよいでしょう。
(一時期はYahoo!は独自エンジンを
開発していたこともあったのですが)
■ さて、検索エンジンによる結果の
クリック率は、順位が下がるほど
急激に低下することが知られています。
(それゆえにSEOが存在するわけです)
そして、画面サイズの大きなパソコン
ならまだしも、
スマホのようにモバイルで画面も小さい
となるとなおさら下位の結果にアクセス
する機会は少ないのではないでしょうか?
つまり、モバイルでの検索回数が
増えるほど
Google先生が上位提示する内容に
知識が依存することになります。
Googleの検索エンジンの精度は
決して低くはありませんが、
それでも間違いや偏り、質の悪い情報の
混入を防ぐことはできません。
手軽だからといってスマホでの
ネット検索に頼りすぎると
知識が実質的にGoogleに
支配されるようになりかねません。
■ このあたりは十分に留意して
ネットを活用する必要がありそうですね。
今日の【まとめ】
■ いつでもどこでもデジタル百科事典がひける時代
■ モバイルデバイスでは上位の検索結果に
依存する傾向が強まるのでは?
■ 知識の内容がGoogle先生に支配されぬよう注意
【IT論考β】 知識をGoogleに支配されるぬように。[#293]
