人間というのは不合理なもので…。

ほぼエッセイ

どうやら人間というのは、ついつい数字を近視眼的かつ相対的に捉えてしまうようです。絶対値としての比較は頭では理解できても感覚としてついてこないことが多いのか、それゆえ不合理な行動につながるのかもしれません。

例えば、ランチを食べるときに、680円のA定食と800円のB定食を比べて節約のためにA定食を選ぶ人がいたとします。ここでは680円と800円を相対的に比べて安い方を選択しています。そんな人が、いざランチを食べ終わると何の気なしに130円の缶コーヒーで一服したりします。

食後の缶コーヒーがもたらす価値はあるでしょうから、食後に一服するのは本人の自由です。ただ、それに投じた130円という金額は意識して支払っているのかどうかという話です。

A定食にすることによって節約したはずの金額は、缶コーヒーで相殺されるどころかマイナスになっています。最初から食後に缶コーヒーを飲むつもりであったのなら、予定通りの行動ですが、自販機の前を通ったから衝動的に買ったのなら節約失敗です。

これは、日常生活における一コマにすぎませんが、似たような場面は数限りなくあるはずです。数十円や数百円の節約に邁進する一方で、数万円や数千円の衝動買いをしていることも多々あるでしょう。

支出をうまくコンロールしたいなら、一定期間にわたる支出の絶対値で管理しなければなりません。本来、お金に色はないからです。したがって、例えばランチメニューを選ぶときのようにその局面だけで相対的な比較をして節約してもだめなのです。

とはいえ、言うは易く行うは難しなのですが、、。

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