いよいよストレージもクラウドに任せる時代?

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先ごろ、クラウドストレージの老舗であるDropboxが有料プランを「1TB(年間¥12,000)」に大幅にアップデートし、料金プランも単一にしました。1TBとなると個人のストレージ容量としては十分、という人も多いのではないでしょうか。

すべてのデータをクラウドに置いておくという選択肢もかなり現実味を帯びてきたかもしれません。

ところで、2TBのHDDが量販店で1万円をきるご時世に、これまでのストレージサービスはかくも高価だったのでしょうか?

インフラSEをもってしても「なんでYカメラやY電気で売ってるHDDとこんなに値段が違うの?」という問いに明解な回答をするのは難しいのですが、データのロストを許さずに高速なアクセス速度を担保する部分には相応のコストがかかるのです。

家電量販で売っているコンシューマ向けのHDDというのはエンタープライズな世界で使われるHDDに比べて、速度の面でも信頼性の面でも劣ります。つまり、遅くて壊れやすいが、その分、安価なのです。エンタープライズ向けのHDDはその逆で、速くて壊れにくいが高価なのです。

ストレージサービスを提供する場合には、多くのユーザでストレージを共有することになりますし、もちろんデータがロストすることは許されません。したがって、相応の構成でシステムを作る必要があり、それにはコストがかかるのです。ゆえに単純にHDDの値段と比べるとだいぶ高価になります。

さて、今回のDropboxのバージョンアップは、各種の機能が付加されていることを鑑みると、コンシューマ向けのHDDと比べても著しい価格差はなくなったと見ることができましょう。もちろん、規模の経済が働くことによって単価が下がったという側面はあるでしょう。

クラウドストレージという特性を考えると、ストレージの速度よりもネットワーク(インターネット)の速度の方がボトルネックになるので、直接的にはHDDのアクセス速度が問題にはならないのかもしれません。

また、DropboxはローカルのHDDと適宜同期しながら使うので、常にクラウド側のデータにアクセスを行うわけではありません。よって、この面でもそこまでストレージ単体の速度を求める必要がなかったのかもしれません。

あくまで想像でしかないので、実際のところはわかりませんが…

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