「すべての価値ある記事は有料であるべき」

IT

タイトルは煽りではありません。東洋経済Onlineからのパクリです笑。が、最近筆者の考えていることと同じなのでとりあげます。

「すべての価値ある記事は有料であるべき」 | インタビュー | 東洋経済オンライン

アメリカの経済誌であるウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の編集局長のインタビュー記事です。タイトルに反して、この記事が無料で読めるのは、この記事に価値がないから?などというツッコミはこの際無しにします。

WSJは電子版の有料購読者数が100万人を超えているという、数少ない成功例です。記事を読むとWSJが記事を有料で配信するために色々と工夫し、また苦労しているだろうことがわかります。

日本ではWSJの成功例を見て日経新聞が電子版を始めました。表向きは成功していることになっていますが、電子版を単独で購読しているユーザは数十万人であり、日経側も紙媒体の部数は減らさなように価格設定をしているので、成功しているかは疑問符です。

インタビューでジェラルド・ベーカー氏は次のように答えています。

私の考えでは、すべての記事は有料であるべきだ。ほとんどのジャーナリスティックなコンテンツは制作するのにおカネもかかっているし、価値も高い。読者がこうした質の高いコンテンツを求めるのであれば、課金は避けられない。

これを既存メディアの論理だと切り捨てるのは簡単ですが、情報化社会の元ではむしろこれこをが真理です。情報が他の諸資源と同様に価値を持つのが情報化社会ですから、価値ある情報は有料でなければならないのです。事実、同氏は次のようにも述べています。

今のところ基本方針は、どこでも読めそうな一般的な記事は無料配信し、WSJが圧倒的な強みを持つビジネス、金融、経済といった記事については有料で提供するようにしている。

つまり、ネット上で無料で読める記事は他でも読めるような希少価値の低い記事ということです。

スマホにカメラが付き、SNSで即座にニュースが配信できる時代においては、一般大衆が特ダネをスクープすることが可能になりました。しかし、優秀なリソースを投じて取材を行い、編集をする点においては一日の長があるはずです。ネット論壇が台頭してきたとはいえ、投入できるリソースは無料では限界があります。

単にニュースを配信するだけではなく、そこに深い取材と知見に基づいた論説が出来るかが、ネット論壇に淘汰されるかの成否となるように思いますが、どうでしょうか?無論、ネット論壇も収益モデルが確立されれば有料になるかもしれませんが。

タイトルとURLをコピーしました