【IT論考β】 ITエンジニアから見たマイナンバー制度の是非。[#284]

IT

■ 2016年より本格的に運用がはじまる
  マイナンバー制度の発端を遡ると
  
  1968年の佐藤内閣による
  「各省庁統一個人コード連絡研究会議」
  に行き着きます。
  
  
  実に半世紀越しでの制度実現
  というわけです。
  
  
  マイナンバー制度には賛否両論あり
  確かに懸念がないわけではありません。
  
  しかし、ITを活用して個人を識別
  しようとするならば、
  
  一意性のある番号(=マイナンバー)の
  付与は不可避です。
  
  
  ITシステムを使う以上、
  内部的にIDを付与しなければ
  データの整合性を保証できません。
  
  コンピュータは基本的に文字列によってしか
  違いを判別することができませんから…。

  
■ 行政のシステム間連携を円滑にし
  各種の手続きを迅速に行いたいのなら
  マイナンバーは必要不可欠です。
  
  
  この制度そのものを否定することは
  これまで通りの紙ベースでの行政を許容し、
  
  それに伴う非効率によって生じる
  無駄(かもしれない)なコストを
  
  未来永劫、受け入れ続けるという
  意思表明に他なりません。
  
  
  監視国家の到来だとか
  預金封鎖のための準備だとか、
  
  何かと陰謀論が目につきますが
  少々飛躍しているように感じられます、。

  
  現状ではマイナンバーを付与しても
  個人情報が一元管理されるシステム構成には
  なっていませんから…。

  (将来的にどうなるかはわかりませんが。)
  
  
■ 究極的に簡単化すると
  マイナンバー制度の是非とは
  
  行政がITを活用することの是非と
  ほぼ同義です。
  
  制度に賛成するも反対するも
  それは自由なのですが、
  
  このあたりは踏まえていただきたいなぁ
  というのがITエンジニアの思いです。
  
  
■ まぁ、導入当初は運用でそれなりに
  混乱するだろうことは目に見えていますが、、。
  
  
 今日の【まとめ】
 ■ マイナンバー制度は半世紀越しの悲願?
 ■ ITで個人を識別する以上は番号付与は不可避
 ■ 究極的にはマイナンバー制度の是非は
   行政のIT活用の是非と同義

タイトルとURLをコピーしました