■ いまのところスマートフォンの世界は
実質的にiOSとAndroidの二大政党制です。
インターフェースなどをみると似通った
部分も多い両者ですが、
アプリ開発のベースとなる思想は根本的に
違います。
■ iOSはAppleが開発しているOSであり、
その内部がどのようになっているかは
公開されていません。
(専門的にはプロプライエタリなOS
というカテゴリに属します)
また、アプリもAppleの審査を通過したもの
しか配布することが出来ません。
アプリのデザインに関するガイドライン
まで定められており、開発者はそれに
従う必要があります。
アプリを開発する側にとってみれば
制約条件が多いのですが、
アプリを利用するユーザとしては
デザインや操作感は統一されているので
習熟しやすいつくりといえます。
また、Appleの品質検査を信じる限りに
おいては、安心して使うことが可能です。
■ 一方のAndroidは開発こそGoogleが
主導していますが、
OSの内部構造も公開されている
非常にオープンな存在です。
(OSSと呼ばれるカテゴリに属します)
アプリもAppleのような厳格な事前審査は
ありませんし、
そもそもGoogleを経由せずにアプリを
インストールすることも公認されています。
開発者にとっては非常に自由な発想で
アプリを作成することが可能ですが、
それゆえアプリによって個性が出すぎて
バラツキが生じやすくなります。
様々なアプリをインストールしたスマホでは
混沌とした状態になりやすいでしょう。
■ iOSの世界というのはAppleという独裁政権
によって統治された世界です。
独裁ゆえにときに極端なことも発生しますが、
その変わりに世界観は統一されます。
その世界観が受け入れられる限り、
つまり悪政ではない限りにおいては
特に不便はなく、良政であればむしろ
快適に過ごせるかもしれません。
国民たるユーザは余計なことを考えなくて
すむので、ある種シンプルなのです。
少なくともモバイルデバイスの世界では
独裁もそう悪くはないようです。
■ もちろん、このあと独裁者が迷走するという
シナリオもないではありませんが…。
今日の【まとめ】
■ iOSとAndroidは根本的には違う思想を持つ
■ iOSは厳格に統治された世界であり、
Androidは制限が緩やかな自由な世界
■ 独裁統治された世界は統一感はあるので
使い勝手はむしろ良くなる