【IT論考β】 いっそキュレーションアプリを削除してまう。[#212]

IT

■ 一昔前では考えられないほど身のまわりが
  情報で溢れるようになりました。
  
  そんな溢れる情報をITの力を使って
  整理するキュレーションアプリ/サービスも
  巷では流行っているようです。 
  
  
■ IT(ネット)の普及によって
  情報を「複製」するコストは格段に減少
  したことが一因でしょう。
 
  注意したいのは、コストが低下したのは
  「複製」であって、情報の「生成」では
  ないということです。
  
  
  いわゆる「コピペ」で情報を複製するのは
  極めて簡単ですが、そこにはオリジナリティは
  存在しません。
  
  オリジナリティのある情報を「生成」するには
  今も昔も変わらずコストがかかります。
  
  
  それは、
   ・取材活動
   ・執筆活動
   ・編集作業
  などなど色々ありますが、
  いずれにせよ何らかの金銭的コストが発生します。
  
  
  したがって良質な手の込んだ情報が
  そんなに簡単にタダで手に入るはずがないのです。
  
  
  (執筆者が無報酬のWikipediaですら
   コストが発生しており、
   その運営には寄付金という形で賄われています。)
    
  
■ かねてから指摘している通り、
  いまのネットメディアは取材力が決定的に弱いので
  
  情報ソースはオールドメディアであることが
  ほとんどです。
  
  
  ネット上に情報が溢れるようになったとはいえ
  その源泉たる情報ソースが増えたわけではなく、
  
  複製・編集の数が爆発的に増えただけある
  というと少し言い過ぎでしょうか?
  
  
  いずれにしても、ネット上の情報はあまりに
  玉石混交であることは事実です。
  
  そんな世界の情報をキュレーションしたときに
  どこまでクオリティの高い情報が集まるのか?
  
  この点は少し考えてみた方がよいでしょう。
  
  
  英語のことわざに
   
   Garbage in, garbage out.
   (がらくたを入れればがらくたがでてくる)
   
  という言葉がありますが、
  
  キュレーションメディアへの入力情報が
  万一がらくたばかりであれば、
  
  どれだけ精製しても良質な情報は出てきません。
  
  
  ネット上にも確かに良質な情報ありますが、
  それは砂金を探すようなモノかもしれません。
  
  
  もしかすると、
  キュレーションアプリすら使わないという
  選択肢もありかもしれません。
  
  
■ ITは目的達成のための手段であって、
  決して、ITに使われてはならないのです。
  
  
 今日の【まとめ】
 ■ ITは情報の「複製」コストは低下させたが「生成」コストは
   変わらないまま
 ■ 取材力に欠けるネットの情報はあまりに玉石混交
 ■ いっそキュレーションメディアと一線を引くという手も
  

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