蔵書スペース削減としての書籍の電子化(その2)。

ほぼエッセイ

前回(蔵書スペース削減としての書籍の電子化(その1)。)の続きです。

2013年に「自炊」代行が違法であるとの東京地裁判決の後、一部の団体が「自炊」代行に関するルールの策定などを行ったことで、条件付きで「自炊」代行が行われているのが2014年現在の状況です。

「自炊」が流行した背景には、電子書籍の国内普及が遅れていたことが関係しているでしょう。電子化された書籍のメリットを享受するために、読者側が自主的に電子書籍化をしたのが「自炊」とみることもこともできます。

そのご、Kindleの上陸し電子書籍の発行点数は増えていますし、過去に出版された本も電子書籍版が販売されたりもしています。場合によっては、紙の書籍は絶版となり電子書籍版だけが販売されていることもあります。今後は、発刊後数年もすると電子書籍版しか手に入らなくなる時代が来るのかもしれません。

そうなると、保管スペースの削減という観点では、あえて「自炊」をしなくても電子書籍版を持てば良いという判断もあり得るでしょう。「自炊」と電子書籍を比較してよりメリットのある方を選択することになるでしょう。

そう考えると、電子書籍の普及過渡期にある現在において、あえて手持ちの本を「自炊」するのは早計かもしれません。電子書籍化によってその必要がなくなるかもしれないのですから。

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