■ 国内でインターネットが本格的に利用され始めて
まだ20年程度ですが、
もはやインターネットはビジネスや日常生活に
欠かすことの出来ない存在となりました。
そんなネットに接続するための回線も色々と
進化しています。
初期の頃はアナログの電話回線をそのまま
使っていて、速度もいまでは考えられないほど
遅いものでした。
その後、ADSLやFTTH(光回線)などが普及し
固定回線での「ブロードバンド接続」が実現されました。
一方で、無線回線のほうも最近は順調に進化し、
数百Mbps という固定回線にひけをとらない数字を
目にするようになりました。
■ どのくらいの通信速度でネット接続が出来るかを
○○ Mbps
という数字で表現することが一般的です。
Web系のメディアではキャリアやサービス毎の
通信速度比較がよく記事になっています。
ただ、この数字だけを鵜呑みにして、
異なる回線と比較をするのは早計です。
○○ Mbps という数字がそのまま我々の
「体感速度」
と一致するかはまた別物だからです。
■ ブロードバンドが実現された現在において、
体感速度を左右するのは単なる回線の帯域速度(=Mbps)
よりも、
「遅延」
の方だと筆者は考えています。
ここでいう「遅延」というのは、
相手先に信号を送ってから返事が返ってくるまでの時間
のことです。
スマホのアプリにも通信速度を測るものがありますが、
遅延も測ってくれるものがあります。
具体的には、「Pingの応答速度」 も表示するアプリで、
『Speedtest.net』などがあります。
実際に測ってみると、
固定回線であるFTTH(光回線)は非常に遅延が小さく
数msの値になるはずです。
無線回線でもLTE(4G)は比較的遅延が小さく
数十ms程度が一般的かと思います。
3G回線やWiMAXなどでは比較的遅延が大きく
数百msの値になることもあります。
もちろん、実利用のときにはこれにアプリケーションの
動作速度が加わりますが、
同じ帯域速度であるならば、遅延が小さい方が体感速度は
あがると考えて間違いありません。
■ ITの世界はなんでもそうなのですが、
「スペック値」だけ比較しても体感値とは
往々にして異なることに注意することが必要です。
今日の【まとめ】
■ 回線の帯域速度を表す○○Mbpsは体感速度とズレる場合も
■ 重要なのは遅延のほうで、FTTHやLTEは小さい値に
■ ITの世界ではスペック値と体感値は異なるケースもよくある