メッセージサービスとキャリアの土管化。

IT

日本ではLINEの普及率が高く、若年層はすでにキャリアが提供するメールサービスを利用しないなんて話も聞きます。

iOSにはiMessageが搭載されていて、SMSと統合される形で利用することが出来ます。Facebookにもメッセージサービスはありますし、先頃 WhatsApp を買収したことからこの分野を強化するつもりなのでしょう。楽天が買収した Viber にもメッセージサービスはあるので、何らかの動きがあるかもしれません。

今はまさにメッセージサービスが群雄割拠している時代といえましょう。この戦いにGoogleの存在感がほとんどないのは気になるところではありますが。

さて、そうなるとキャリア(携帯電話通信事業者)にはどんな影響が出てくるのでしょうか。

すでにMNP制度が実施されていることから、電話番号を変更せずにキャリアを変更することは可能です。しかし、キャリアのメールアドレスが引き継げないことがMNPにおける実際上の障壁となっていました。つまり、これまではキャリアのメールサービスがユーザを囲い込む手段になっていたとも言えます。

現在はまだメッセージサービスが乱立している状態ですが、キャリアやデバイスをまたげるメッセージサービスが主流となる公算は高いです。キャリアのサービスに揺り戻しが起きることはないでしょう。

スマホとLTEの時代の到来によって、キャリアにとっては差別化が難しくなっていますが、メッセージサービスという部分でも同じことが言えそうです。そうなると待っているのはキャリアの土管化でしょう。

とはいえ、キャリアの存在意義は通信インフラの提供にあることを考えると、ある意味では本業への回帰しているだけとも言えますが…。

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