【IT論考β】 「運用」でカバーするってどういうこと?[#383]

IT

■ IT業界ではとてもよく聞くものの
  世間ではあまり使われない言い回しに
  
  「運用でカバーする」
  
  というのがあります。
  
  
  具体的には、IT機器・ソフトに
  所望の機能が存在しない場合に
  
  人間がそれを手動で行うことを
  意味するケースが大半です。
  
  
  コンピュータで処理できない場合に
  現場の頑張りで何とかすること
  と言ってもよいでしょう…。
  
  
■ さて、上記の運用でカバーという
  言い回し自体はIT業界特有ですが、
  
  制度や仕組みの問題を現場の頑張り
  でカバーするというのはよくある
  構図です。
  
  
  ここで注目すべきは、
  世の中には問題のある制度が多い…
  ということではなく
  
  現場での対応(=運用)の持つ
  柔軟性の方です。
  
  
  制度や仕組みを作るときに
  その内容は議論になりますが
  
  それをどう運用していくかが
  議論されることは多くありません。
  
  
  それゆえ、欠陥のある制度を
  現場がなんとか工夫して対処
  することもあれば、
  
  その逆にせっかく作られた仕組みが
  現場の取り組み方で骨抜きにされる
  ということも起こり得ます。
  
  規模の大小こそあれ
  ルールを都合のよいように
  拡大(縮小)解釈はあちこちで
  行われているのが現実でしょう。
  
  
  制度や仕組みを作る時間に比べ
  それを運用(利用)する期間は
  はるかに長いのが一般的です。
  
  したがって、本当はどう運用するか?
  現場がどう利用しそうか?の検討こそ
  時間をかけるべきだと思うのです。
  
  (残念ながら極めて地味ですが…)
  
  
■ そこまで考えておかないと
  良くも悪くも当初の理想から
  かけ離れた姿になってしまうのです、、。
  
  
 今日の【まとめ】
 ■ 運用でカバーするとは人間が頑張ること
 ■ 現場の頑張りが支える制度や仕組みは多い
 ■ 仕組み作りの際には運用にこそ焦点を

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