自己認識と他者からの認識の違いに注意。

ほぼエッセイ

人間というのはみな主観的に生きています。ゆえに自己中心的にしか世界を把握できません。それは自分を客観的に認識することが不可能であることを意味します。

他者にフィードバックをもらうことが、おそらく唯一自分が外界からどのように見られているかを知る方法でしょう。

ユングのタイプ論をベースとしたMBTIという性格検査があり、最近その体験セッションに参加してきました。MBTIでは16タイプのどれかに分類されるのですが、それによって自分がどの心的機能を最も重視し、それを外界・内界のどちらで使うのかを知ることができます。これを主機能というそうです。

理論的背景の詳細は述べませが、主機能を外界と内界のどちらで使うタイプかによって他者からの見え方と自己認識のギャップは大きくなると思われます。主機能が外界で使われるタイプの場合は、自分が重要視している心的機能を他人にも見える世界で使っているので、相対的に認識のずれは発生しにくいでしょう。一方で主機能を内界で使うタイプの場合は、主機能の働きは他人からは一部しか見えません。この場合、補助機能とよばれる二番目に重視している心的機能が外界で使われます。それゆえ、他者からはその人の補助機能がより色濃く見えることになります。自己認識と他者からの見え方にギャップが生じやすくなるわけです。

ユングのタイプ論が人間を正確にとらえているのか?という問題はあるものの、理論的側面からみたときに、自己認識と他者からの見え方に違いが生じやすくなる可能性が存在していることは知っておいて損はないでしょう。

何を強みとして世界を生き抜くにせよ、自分の内的世界と付き合わずして生きていくことは出来ないのですから。

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