システムがあることが不信である時代からシステムがないことが不信である時代へ。

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もう20年も前に放送されたNHKスペシャルに、「新・電子立国」というシリーズがありました。「ソフトウェア」というものに焦点をあてた特集として、当時も非常に反響は大きかったようです。筆者は、叔父がコレクションしていたVHSでの録画ビデオで初めてみたように記憶しています。非常に秀逸な内容で、IT業界に関わるすべての人が一度は見ておくべきシリーズではないかと思うのですが、残念ながらDVDなどは発売されていないようです。(ただ、インターネット動画共有サイトでは見ることが出来るようです。著作権侵害の可能性があるので紹介は控えますが。)

シリーズの中に、新日本製鐵の君津製鐵所にオンラインシステムを導入する過程を紹介した回があります。企業に(ソフトウェア)システムを導入するということについては非常に示唆に富むものだと感じます。

さて、その中に作ったシステムが現場に受け入れられないというエピソードの紹介があったのを憶えています。つまるところ、「コンピュータ(システム)なんて信用ならん」というわけです。製造業において、システムの存在が異端であり、職人技こそが本道であった時代がそこには描かれています。

翻って現代はどうでしょうか。いまや大企業でシステムを抱えていない企業はないでしょうし、システム化されていない部分があると、それはなにか問題(悪)であるかのように思われる時代となりました。システムを導入することが不信である時代から、システムが導入されていないことが不信である時代への変化といえるでしょう。

そのような時代にSIerで働く人間が考えるべき事はなんなのか?それはおそらく、システムの黎明期とは違う、あるいはより広範にわたる内容でであろうことは想像に難くはありませんが、端的な言葉で表現できるほど筆者の思考はまとまってはいません。それを考えるていくことがある意味ではこのblogの目的といえます。

たとえ答えに到達したとしても、さらに次を考え続けていくことになるのでしょうが。

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