ポイントカードに見る人間心理の不合理。

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買い物や食事の会計時にポイントカードを勧められた経験は誰しもあることでしょう。顧客の囲い込みツールとして使われるポイントカードは、消費者からするとお得感があるのでたくさんのポイントカードを持っている方も多いようです。そして、それによってポイントカード疲れすら発生している昨今、筆者はかなり限定的にしかポイントカードを作らなくなりました。

その昔は、紙のカードにスタンプが押されるという単純なモノで、いまでも採用しているお店はそれなりにあります。その後はバーコード付きのカードでお店側で集中管理するタイプや、感熱で表示が変わるタイプのカード、磁気ストライプのカードなど様々なものが出てきました。

消費者のほうもあまりに増加するポイントカードに悲鳴をあげつつあることに加え、システム化されたポイントカードは個々の企業では運営していくのが厳しいという背景も踏まえて、共通ポイントカードが普及してきました。代表格はTカードとPontaでしょう。

消費者としても少数のポイントカードが多くのお店で使えるというメリットがあり、企業側も顧客のより広範な購買行動をデータとして蓄積・分析することでマーケティングに活かせるというメリットがあります。しかし、様々なお店での購買履歴がPOSの利用も相まって、商品レベルまで蓄積されるというのは気味が悪いと感じる人もいるでしょう。筆者も共通ポイントカードには、なんとなく負の感情があります。

もちろん、Amazonで様々な商品を買ってAmazonという企業に購買履歴を残している筆者が共通ポイントカードに気味の悪さを感じるのは矛盾しているという指摘はもっともです。それでも、ポイントカードをPOSに通してもらうことによってポイントをもらうという行為は、なにか個人情報をポイントと引き替えに売っている気分にさせてしまうのもまた事実なのです。ネット通販でポイントをもらうことにはほとんど違和感がないのは、具体的な行為を行うことなく半自動的にポイントが付与されるからなのかもしれません(ログインや会員登録があるといえばそれはその通りです)。

ポイントカードが多ければ不満に感じ、統一されても不満に感じ、一方でネット通販では無自覚に購買履歴を残しているという人間心理の不合理性を垣間見ることができる事例ですね。

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