【IT論考β】 万事クラウドソーシングで解決とはいかぬでしょうね。[#364]

IT

■ しばらく前からクラウドソーシングなる
  仕組みが勃興しています。
  
  仕事をネットを介してフリーランスに
  発注するためのプラットフォームです。
  (ある種のマッチングサイトですね、)
  
  
  発注者側からするとフリーランスに
  直接発注できるので安価であり、
  
  受注側からするとネットで受注できる
  ので自由な働き方ができると。
  
  
  単価が安いという話があるみたい
  ですが、今回はそこを棚上げして
  直接発注・受注の負の側面に着目
  しておきます。
  
  
■ 商取引で間に仲介者が入れば
  当然そこにも利益が落ちるので
  
  全体としてコストが高くなるか
  末端労働者の収入が下がります。
  
  
  これが仲介者をなくせば
  その分コストがうくので
  
  お金を払う側ももらう側も
  うれしいように思われます。  
  
  (いわゆる「中抜き」ですね)
  
  
  しかし実際には仲介者は
  利益もとりますがリスクも
  とってくれます。
  
  
  発注側と受注側でなにかしら
  問題が発生すればそこを調整
  してくれるのが普通です。
  
  
  直接契約では仲介者はいないので
  当事者同士で解決するしかありません。
  
  この場合、利害は真っ向から
  ぶつかる形になり、
  交渉は難しくなりがちでしょう。

  
  そして、基本的に発注者側のほうが
  力は強いですから、
  
  受注者側は不利な条件で妥協
  せざるを得ない状況も考えられます。
  
  (報酬ゼロになるよりマシだと)
  
  
  
■ 本当に単純なタスクならばよいかも
  しれませんが、
  
  システム構築などはリアル世界でも
  トラブルに事欠かないので
  
  お互いにリスクが大きいのではと
  思ってしまいます。
  
  (ほぼ出来上がらないと目に見えない
   ので、「想像と違った」ということが
   起きやすいのです。)
   

  結局は、大きな仕事はリアルに
  戻ると思いますが…。 

 今日の【まとめ】
 ■ クラウドソーシングは中抜きができる
 ■ 仲介者がとってくれたリスクを被ることに
 ■ 単純なタスクなどにしか向かないかも

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