■ 最近はシェアハウスとかカーシェアリングとか
自分でものを所有せずに借りるという形態が
そこそこ増えているようです。
物質的には満たされたことによって
所有したいという欲求はむしろ減少傾向
ということでしょうか。
■ そんな「所有」から「利用」へのシフトは
リアル世界にとどまらず
バーチャルな世界(=IT)でも
浸透しつつあります。
クラウド系のWebサービスは
利用料を支払う課金形態が主流で
そこで得られるのは所有権ではなく
利用権です。
電子書籍なんかも購入しているのは
データを閲覧する権利であって
コンテンツそのものを所有する
権利ではありません。
(ゆえにAmazonが倒産したら
Kindleに投じたお金は…)
最近の音楽にいたっては
特定タイトルを指定することすらせず、
聴き放題の権利を購入する
というサービス形態に移行しつつあります。
(Apple Music がその典型ですね)
■ サービス化されることによって
買い切り型から継続課金型になることが多く
固定費は増加することになるでしょう。
この点をどう考えるかは
少々悩ましいところではあるのですが
所有のための購入(=変動費)は減る
はずなので、全体としてはそう変わらない
かもしれません。
あるいはイニシャルコストを気にせず
行動できるので、ニーズや流行にそって
最適な選択がしやすくなるかもしれません。
■ ビジネスとしては所有する側にまわるという
逆張りもありでしょうが、
一消費者としてはそんなことを画策しても
仕方がないので、
さっさとトレンドに乗って利用者として
どうメリットを享受するかを考える方が
よさそうです。
今日の【まとめ】
■ 「所有」から「利用」が昨今のトレンド
■ 固定費が増えるものの変動費は減少する方向
■ 一消費者としてはいかに利用するかを考えるべし
【IT論考β】 バーチャルな世界でも「所有」から「利用」へシフト中。[#316]
