実質的思考空間の拡張は日本語の語彙力から。

思考

思考というのは奥深いものですが、それが展開される脳内メモリは揮発性なので、手を打たなければ川の如く流れていってしまいます。とどめておくには記憶なり記録なりをする必要がありますが、どちらにせよ言語化が必要です。

思考空間自体は広大であることは想像に難くないのですが、そこから汲み出せる量は明らかに語彙力に依存します。言語化出来なければ汲み出すことができないからです。となると、実質的な思考空間の広さは語彙力に依存することになります。

あまり適切な例ではないかもしれませんが、「ウザイ・キモイ・ムカつく」で大半の発言を済ませる人と、豊穣な語彙力を持っている人ではどちらが実質的な思考空間がひろそうか?ということです。

ところで、日本語の語彙力を増やす練習というのはあまりみかけません。英語は単語や熟語を覚えるための参考書が沢山ありますし、日本語でも漢字を覚えるための参考書は多いですが、語彙そのものを増やすための参考書は皆無に近いです。

本を読むことで日本語の読解力や語彙力が高まるかのような風潮がありますが、それが効率的かはあやしいところです。実際、英語では長文読解を通して読解力や語彙力を増やすべきだという人もいれば、単語帳でとにかく語彙力を増やす方がよいという人もいるなど様々なわけです。

となると、日本語の語彙力や読解力向上に関しても様々なアプローチがあってもよさそうなものです。かの三島由紀夫は国語辞典を読んで語彙力を増やしたという説もあります。広辞苑は無理にしても、ポケット国語辞典のようなものは愛読してみてもよいのかもしれませんね。

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