いつでもどんな時でも自責思考で問題は「解決」するのか?

思考

なにがしかの問題が発生したときに、「これは○○のせいだ」とその原因や責任を自分以外に転嫁することは悪しきことと言われるのが通例です。問題を自分のこととして捉えましょう、というのが問題解決でよく言われることですが、果たしてそれでいつでも解決可能なのでしょうか。

人間は自分をコントロールすることはある程度なら可能です。しかし、他人をコントロールすることは道徳的な方法では不可能です。となると、問題の原因を他者に見いだしたところで、それを解決するのは困難です。その意味では、他責思考では問題の解決にはならない、というのは一理あります。

自らが主体的に問題解決に取り組まねばならない、という意味では自責思考でなければいけないでしょう。しかし、他責では問題が解決しないからといって、自責ならすべて解決するというのは飛躍があります。

世の中には、個人の力、あるいは人間の力ですらどうしようもない問題も発生します。最たるものは天変地異であり、このような問題に対しては人間というのはほとんど無力です。根本解決は見込めず、次善の策を講じるのが精一杯でしょう。

そういった問題が起きるこの世で生き抜くにおいては、問題に対して適切な認識を選択することで、どうにか心の整理するわけです。不条理なことは一定確率で起きるわけですが、これにうまく対応するのは「対処」であり、「解決」とまではいえないでしょう。

確かに、他責思考のままでは自分の認識を改めて問題に「対処」することすらできないので、自責思考であることは必要です。とはいえ、ことの次第によっては根本解決はできないこともある、ぐらいが妥当な気がしますね。

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