時間を源泉(?)で徴収してしまう。

ほぼエッセイ

年末ということで企業にお勤めの方なら年末調整が行われて、手元に源泉徴収票が配られている時期かもしれません。源泉徴収、別名「天引き」というこのシステムの破壊力たるやすごいものがあります。

本来ならば、収入を計算し、そこから所得を導き出したうえで、納税額を計算してお納めするわけです。いわゆる確定申告をして納税をすると嫌でも税金の額や社会保険料の額を意識し、痛みを感じます。

しかし、天引きされている場合、銀行に月々の給与または賞与として振り込まれるのは源泉徴収後の「手取り」と呼ばれる金額です。実際に使える可処分所得が手取金額であることから、普段はいくらの天引きが行われているのかに意識が行くことはありません。つまり、痛みを感じないのです。せいぜい年末の源泉徴収票をもらって驚くぐらいのことです。

この仕組みをアナロジーで応用することはとても有用です。例えば学ぶということを考えたとき、単に学ぼうと決意をするだけではなかなか継続することは難しいモノです。

しかし、例えば資格スクールに入学すると時間割が自動的に組まれていて、半強制的にスケジュールが埋まります。つまり学びの時間が可処分時間から「天引き」されることになります。

前述のように天引きというのは痛みをほとんど伴いません。したがって、(資格スクールの代金を除けば)大きな痛みを感じることなくシステムに身を投じることが出来ます。あとは毎月の給与と同じように自動的に学びの時間が天引きされて行きますから、半ば自動的に学ぶことができるのです。

収入に対する源泉徴収はある種恐ろしいものですが、時間に対して源泉で徴収してしまえば、比較的楽に有意義な時間を作りだすことができるのです。問題はいかにしてそういう天引きシステムを日常にインストールするかですね、、。

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