学習に復習が必要なように、人生にも振り返りが必要で。

ほぼエッセイ

何かを学ぶときは復習にこそ力をいれるべき。そう思っていても実際にはおろそかにしてしまう人は多いように感じます。

効率的な学習について興味を持った人なら忘却曲線は見たことがあるはずで、復習を行うことでその忘却率を大きく軽減させることが可能なことも理解はしているはずです。にも関わらず実行出来ないのはなぜか。おそらく退屈(そうに思える)だからでしょう。新しいことを学ぶのは知的好奇心が刺激されますが、復習というのはある種の反復作業であり心躍るものではありません。

多くの人は「前向きに生きよう、後ろを振り返るな」という価値観が心のどこかにあるのではないでしょうか。確かに未来には無限の可能性があるように見えます。しかし、同時に不確かさも備えています。では過去が確かなものかといわれれば、保全を適切に行わなければ不確かだというのが答えです。人間の記憶は曖昧ですし、それこそ過去はどんどん忘却していきます。記録として残しておかない限り、過去は曖昧模糊とした世界です。したがって実のところ後ろを振り返ることも容易ではないのです。

個人においては日記を記すというのが自分の足跡を残しておく一番の方法です。日記を書くことが良いことなのだろう、と多くの人が思いつつも挫折が後を絶たないのは復習とにています。何より手間と時間がかかるのがその原因でしょう。

情報化社会になったことで、最近は個人の行動の記録をコンピュータで行っておこうという考え方も芽生えつつあります。ライフログと呼ばれます。今のところ決定版といえるような体系だった記録法はありませんが、自動的に記録をするのはコンピュータの得意とするところなので非常に期待の持てる分野です。

学習における復習と同じように、日々の人生も適切に振り返ることによってそこから大きな学びを搾り取ることができるのではないか、と最近は考えています。

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