ネット上の足跡からその人の嗜好が暴かれる時代。

IT

企業に個人情報を与えることについては、過去に「ポイントカードに見る人間心理の不合理。」でも触れていますが、現代においては悩ましい問題です。

最近はSNSが流行っていますが、そんなSNSのひとつFacebookについて次のような指摘があるようです。

Facebookの「いいね!」で個人的属性が分かる?–ケンブリッジ大が危険性を指摘

むかし、mixiのサービスに足跡機能というのがありましたが、そのような機能がなくとも、ネットユーザは日々多くの足あとをネット上に残しています。ただ、それが一般公開されているかどうかの違いです。確かにここの差は大きいですが、一般公開されていない情報でもサービス提供側がユーザの望まぬ方向に使う可能性は残ります。

Googleの検索履歴、Amazonや楽天での購買履歴などは嗜好性が多分に含まれます。クレジットカードの明細からはその人がどのような生活圏で暮らしているのかがわかるでしょう。共通化されたポイントカードは買った商品の明細まで記録されているのは間違いありません。

意外なところでは交通系ICカードもその乗車履歴と電子マネー支払いによる物販情報がすでに解析の対象になっています。JR東日本が、この情報を活用してミネラルウォーターのペットボトルキャップに改良を加えたという話は、報道もされています。(ビッグデータと「落ちないキャップ」の関係 JR東ウォータービジネス社がミネラルウォーターをリニューアル

 

人間は日々、「判断」をしながら生きています。その判断の結果は「行動」とし世界にさらされます。あとはそれが記録されているのかどうかです。ITが普及する以前は記録するコストが高く、また記録していても使い道がない(解析しきれない)ということもあって記録や活用がされていなかっただけです。「いいね!」をクリックするかどうかという「判断」を日々繰り返していけば、クリックしたという「行動」の結果を解析すれば、どのような基準で判断する人なのかが浮き彫りになるでしょう。

その判断・行動の蓄積が、容易に他人の手に渡るようになりかつ大量の情報として残るようになっている点は、ユーザ一人一人が十分に注意をしておくべき必要があるのでしょう。望まぬことが起きないように。

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