Google先生も考えようによっては裁定取引をしているわけで。

IT

この世が資本主義社会である以上、生きて行くにはお金が必要。一般には価値が金銭につながると考えられますが、価値がそのまま金銭に交換されるとは限らない。

代表例はもちろんGoogle先生で、Googleの検索エンジンに価値がないという人はよもやいないと思いますが、Googleの検索エンジンに対して利用者は金銭は払いません。広告という形でGoogleは収益をあげますが、検索エンジンの価値と収益の関係は直接的なものではありません。このようなものが特にITの世界で増えているので、価値のあるモノをどうやって金銭に交換するか、つまりマネタイズ手法が注目を浴びるのでしょう。

 

マネタイズにおいて重要な概念の一つが裁定取引でしょう。ある世界で価値が認められているものを、別の世界に移転させることで価値のギャップからマネタイズする手法です。裁定取引というとモノ(金)を右から左に流して利ざやをとるイメージになるかもしれませんが、ここではより広義に考えます。右から左に流すときに何らかの価値(と市場が考えるモノ)を上乗せする場合も含めます。

Googleの検索エンジンもある意味では裁定取引といえるかもしれません。検索結果の元となる情報は既知のモノです。それをGoogleのアルゴリズムが編集を加えて表示していると考えれば、情報を(少々形をかえて)右から左に流して価値を生み出しているともいえます。アルゴリズムにこそ創造性が含まれているのだという主張ももっともですが、より広い枠組みで考えると検索エンジンとは情報の制定取引の一形態とも考えられるのではないでしょうか。

このように創造的なものでもより広い枠組みでとらえると裁定取引ともいえる例は結構おおく見つかります。では、本当に新しい価値創造とはどんなものなのか?その答えは『新しい市場のつくり方』に書いてありました。

次回はこれについて考えます。

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