欲しくば先に手放すこと。〜情報編〜

ほぼエッセイ

何かを手に入れるためには、先に手放す必要がある。そんな逆説的な話を書いたのが「ストックよりフロー。つまり、欲しくば先に手放すこと。」というエントリです。このときの題材は「お金」でしたが、おそらく「情報」も同じことでしょう。

情報化社会である現代においては、情報それそのものが価値を持ちます。しかし、情報はいったん放出されると実質的に回収不能であることから、「秘密にする」という行為が日常的に行われます。

企業においては営業秘密というものがありますし、個人でも誰にも知られたくない秘密を抱えている人は多いでしょう。どうやら情報に関しては人は隠したがる傾向にあるのかもしれません。

確かに、情報がそれ自体として値の付くものであるならば、その流通をコントロールしたいと思うのはある意味では自然な発想なのかもしれません。しかし、だからといって秘密主義に陥り、情報を抱え込むのは考えものです。

情報を得るばかりで与えようとしない人間に対して、情報を提供しようという人は少ないでしょう。一方で、積極的に情報提供してくれる人間に対してはその恩返しであったり、発信した情報に呼応する形で付加的な情報が入ってきます。

こちらからアクションを起こすからレスポンスがあるのであって、何もしていないのに情報が飛び込んでくるなどという都合の良いことはそうそう起こらないのです。先に手放す勇気や気概のない人間にはリターンはないということかもしれませんね。

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