舞台裏に回らずともカラクリを理解することが出来れば。

ほぼエッセイ

きらびやかな舞台には、それを支える大勢のスタッフと様々な仕組みがあります。観客の見ている世界の裏側にカラクリというのは仕込まれているのです。ここで言う「舞台」と「観客」は何も演劇やコンサートの話には限りません。舞台を「世の中」、観客を「人々」と置き換えても成立します。

舞台にどんなカラクリが仕込まれているかを知るには舞台裏に回ってみれば分かります。まさに舞台の表も裏も見るわけで、イコール全てを知ることだからです。

演劇の世界であれば「舞台裏を見せて欲しい」と言えば見せてもらえることもあるでしょう。しかし、世の中のカラクリを知ろうというときに、いつも舞台裏を見せてもらえるとは限りませんし、そもそも舞台裏がどうなっているかを誰もしらない事さえあります。

ちなみに、森羅万象のカラクリを解き明かそうというのが科学です。しかし、科学的に未解明の事象が数多あるということは、まだ見ぬ舞台裏の存在を意味します。

舞台裏に回り、すべてを知ることで全体をつかみ、それを抽象化することで構造として理解する。これ自体にも抽象化能力が必要なので決して簡単な事ではありませんが、一歩先を行き「すでに起きた未来」を見るならば、それでは不十分です。

表舞台だけを見てその裏を想像するのはさすがに難しいですが、垣間見える舞台袖の情報を使って舞台裏を推測することは試みたいものです。すでに明らかになっている世の中の法則・理論・構造などを使って推論をすれば、舞台裏がどうなっていれば観客の目にしている世界になるのかをある程度は予測できるのではなかろうか、というわけです。

換言すると、1を聞いて10を知るのは難しくとも、3ぐらいを聞いたら10を知るということです。これが出来るようになってくると、より少ない情報でも世の中のカラクリを理解する事ができ、余裕を持って生活が出来るのではないでしょうか。

まぁ筆者もそのためには日々是精進ですが、、。

タイトルとURLをコピーしました