民主的≠独裁?

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ここ数日、資本主義委の世界を読んでいます。非常に示唆に富む内容が多いのでいずれ書評としてまとめたいのですが、資本主義とともに語られる民主主義について少し書いてみたいと思います。

日本は言うまでも無く民主主義の国家であり、世界のほとんどの国もまた民主主義国家です。北朝鮮の某国のような独裁国家や共産党が一党独裁する隣国を見るにつけ、民主主義こそが現代にふさわしい体制で、世の中の様々なことも民主的に決めるのがよいという風潮を感じなくもありません。

しかし、本当に民主的に物事を決めることがいつもいつもよい結果を生み出すのでしょうか?
たとえば、日本の政治は与党と野党に分かれて延々と足の引っ張り合いをするためなかなか物事が決まりません。そして、最後の採決の段になると数の論理により多数派が勝つ仕組みです。一方で中国は一党独裁政権であることから物事は一瞬で決まります。そのため、リーマンショックのあとも迅速に経済政策を打つことができたとも言われています。つまり、独裁には物事を迅速に進めることができるという良さがあるのです。もちろん、それが故に独裁者の暴走を許すことにもなるわけですが。

階層化された組織ではどうでしょうか?国家であれ、企業であれ、その他の組織であれ、組織には組織長という人間がいます。そして、組織長には強大な権限が与えられます。たとえば米国の大統領には核の発射ボタンを押す権限があることは有名な話です。そういった意味では、民主的な手順で選ばれた組織長も独裁者なわけです。
よきにつき、悪きにつき、組織の長がときに独断をもって決断をするからこそ物事は進むのです。ユニクロの柳井氏にしても、有能な経営者だというひともいれば、独裁者だと軽蔑する人もいます。しかし、ユニクロが大きな収益を上げており、人々の生活にも役に立っているのは紛れもない事実です。

そう考えると、この問題はなかなか難しいですね。

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