デジタルからアナログへの回帰。

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デジタル全盛の時代ですが、これからはむしろアナログの時代だと思っています。

地デジの啓蒙のおかげで、デジタル=キレイ=優れている、アナログ=汚い=劣っている、という意識が世の中にはあるように思います。ある意味ではこれは正しいのですが、ほんとのところは間違いです。

デジタルというのは離散値です。つまり、0か1かしかありません。一方でアナログは連続値なので0.3も0.7も含みます。つまり表現力としてはアナログの方が上なのです。だから本物に近い表現はアナログです。デジタルはそれを離散値に置き換えた、劣化版でしかないのです。にも関わらず、アナログよりもデジタルの方が一般には優れていると思われるのは、ノイズの存在とアナログ回路の難しさです。テレビでも携帯でも電波を使うものにはノイズが大きく影響します。機械の中を流れる電気信号もノイズの影響を受けます。アナログなデータにノイズが混入すると、元のデータに復元するのはもはや不可能です。一方でデジタルならば、多少ノイズで揺らいでも0か1かの2択なのでかなりの確率で復元できます。したがって結果として人間が知覚できるレベルではキレイな映像だったり音声が楽しめるのです。また、アナログ回路というのは、現在機械で使われているデジタル回路に比べて技術的に難しい点が多いこともデジタルが普及する一因でしょう。

このようにデジタルが優れているというのは、決して本質的な理由ではなく外的要因によるものです。元来、人間の思考というのはデジタルでは表現しきれないファジーな世界を含んでいるはずです。西洋的二元論だけでないその中間的な発想が今後の時代にはむしろ重要性がましてくる。そんな風に最近は考えています。

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