抽象概念をうまく伝えるために、具体と抽象の間を行き来する能力を磨こう。

思考

先日、「凡人が新しい抽象概念を理解するには具体例が必要。」というエントリを書きました。では、他人に対して抽象概念を伝えるにはどうしたらよいでしょう。もちろん、具体をあげる必要があります。

具体例というのは言い換えると、可視化されたモノあるいは脳内にイメージとして浮かぶモノです。具体的な絵として捉えることができるから、素直に理解することができるのです。

とすれば、最も効果的に伝えるには絵や図という可視化されたモノとして抽象概念を表現すれば良いはずです。例えば、時間というのは身近でありながら非常に抽象的です。なぜなら目に見えないからです。しかし、これを12時間で円としたらどうでしょう? と、文字で書くとまだわかりにくいですが、アナログ時計のことです。かなり時間を捉えやすくなるのではないでしょうか。

よく「東京ドーム○○個分」などという表現がありますが、これもイメージをつけやすくするための一つの方法です。面積というのは一部の例外を除き積分という概念をとおして具体化される、ある種の抽象概念です。一方で、東京ドームというのは少なくとも脳内にイメージはできる具体的なモノです。

抽象概念をいかに可視化できるモノに置き換えて相手に提示できるかが、他人に抽象概念をうまく伝えるひとつのポイントになるでしょう。そして、それをうまく行えるようになるには、具体と抽象の間を自由に行き来できるように訓練を積む必要があるのです。これまた、一部の天才を除いて。

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