既存キャリアがMVNOに対抗すると安くなるのか?

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前回の格安スマホに関するエントリでMVNOに触れました(格安スマホが東の横綱になったようですね。)。今日はMNVOと既存キャリアの関係を考えてみます。

MVNOは日本語だと仮想移動体通信事業者という難しい名前ですが、要は自前でインフラは持たず、インフラは借りて営業を行う通信事業者です。現在、ほぼ全てのMVNOはdocomoのインフラを借りて、それを自前の料金プランに組み直して販売しています。

回線を借りて営業しているので、当然仕入れ原価が存在します。docomo側の貸出価格が高いという議論はあるのですが、相応の値段で仕入れている以上、相応の値段で売ることになります。何が言いたいかというと、MVNOは既存キャリアに比べて本質的に有利な価格をユーザに提示できるわけではない、ということです。

MVNOが行っているのは通信速度や通信量に制限を加えたカスタマイズ回線の提供です。ユーザ毎に通信回線の使い方は違うでしょうから、既存キャリアのプランが自分の使い方にマッチしない場合にはMVNOが役に立つのです。

既存キャリアの定額制の料金プランは「LTE回線で7GB/月」になってますから、7GBも通信しないという大半のユーザにとっては、1GB/月や2GB/月から選べるMVNOを魅力的な価格になるはずです。

さて、このMVNOの盛り上がりに既存キャリアが対抗してきたら果たして安くなるのか?

一番あり得るのは、既存キャリア側も様々なプランを用意してくるというパターンです。ユーザにとっては選択肢が増えて好ましいようにも思えますが、「携帯の料金プランは複雑すぎる!最適なプランが選べない!」という問題が再燃することになるでしょう。難しいところです。

結局のところ、MVNOというのはその成り立ちからしてニッチなニーズを埋めるニッチな存在であり、玄人向け選択肢なのかもしれません。

インフラを持つキャリア同士の争いならともかく、インフラを持たないMVNO相手に

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