節約家が節約できるのはそれ相応の理由があるようで。

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年収一千万円というと平均世帯年収を上回るはずですが、FPが書く節約術の本などでは「年収一千万円の世帯でも貯蓄が100万あるかないかという世帯は結構ある」などとも書かれます。すべてのものに対してそこそこの支出をしているとそうなりやすいんだそうで。今日は、ネットで見つけた「一挙公開!超節約術の驚愕テクニック -「年収300万父さん」は、なぜ豊かなのか【2】」をネタに。

驚愕といえば、そうかもしれません。ただ、当の本人たちはおそらく当たり前のことをやっているだけという感覚なのでしょう。それぐらいに思考がベースから違います。これを読んで「えぇっ」と思う人は、現状のお金の使い方やその思考を起点にこの事例を捉えていることになります。完全なるアンカリングです。したがって、子の記事に「驚愕」とつける記者も、それを読んで実際にびっくりする読者のどちらもが、「ふつう」の生活というありもしない平均像や自分の身の回りを発想の起点にするクセがついていることになります。

このように人間の認知というのは手強いわけですが、記事中の事例をみると節約家の方々は、それにもしっかり対応しているのがうかがわれます。かごをカートにいれないであるとか、買い出しを極小のリスト化するなどは、節約するという観点からいくと非常に理にかなっています。実際、行動経済学ではそういった人間の非合理性を含む部分がいろいろと研究されていますが、節約家の方々はそういったことを体得して日々実践しているということになるでしょう。どこで底値が出るかが感覚でわかるレベルとなるともはや相場師のレベルですが、過去のデータの蓄積が成せる技だと考えれば、ある種ビッグデータの活用とも言えるかもしれません。

読み進めていくと、単に支出を絞り込んでいる「ケチ」ではなく、いろいろと計算された確かな「節約」であることがわかります。支出額の大きな部分を闇雲にカットしようとするとムリが出てリバウンドの元にもなりますが、支出額を抑えた中でどう生活を全体設計すれば不便無く楽しく生きていけるのかが全体最適で考えられているように思います。

予算毎に袋分けするなんて技法は部分最適でしかなく、最後に大きな成果をもたらすのは全体最適ということなのでしょう。

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