オレ様仕様なシステム。それがSIerの作るもの。

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タスク管理を効率化したいという友人とオレ様仕様システムについて論議しました。本日はそのまとめ。

 

曰く、タスク管理をする自分専用のツール(システム)が欲しいのだとか。非常に安価に。なかなか無茶な注文だね、という話をしていたのですが、ここからはSIerのビジネスモデルに関する洞察が得られる気がします。

 

SIerのビジネスモデルは企業向けにオレ様仕様のシステムを作ることで高い金銭を頂いている。完全受注生産かつ原価のほとんどが人件費なので値下げ余地は少なく、コストは高止まりする。

汎用的なソフトウェアは、仕様をベンダーが定めて量産することでコストメリットが出るので安価に入手することができる。その代わり自分に都合のよい仕様になっているとは限らない。

その中間に位置するのが、パッケージと呼ばれるカスタマイズ性にすぐれたソフトウェアをオレ様に合わせてカスタマイズして、擬似的にオレ様仕様に合わせるという方法。当然、パッケージという汎用製品を使う分だけコストは下がります。

 

オレ様のほうがシステム(ソフトウェア)に合わせた方がコストは当然下がります。それも時には圧倒的なまでに。個人にはオレ様仕様のシステム開発を委託するほどの資金力はないので、既存システムやサービスにオレ様が合わせるという形でシステムを利用する事がほとんどでしょう。一部自分で作ってしまう人を除けば。

一方で、組織になるとオレ様仕様を作ってもらう資金力があるのでオレ様システムが出来上がる。しかし、システムの開発より維持・運用の負担が重くなり、システムの保有自体がコストになりつつある時代。「オレ様仕様を作ってもらうより、オレ様ががんばって既製のものに合わせた方が安いんじゃないの?」という風にユーザ(組織)が考え始めたらSIerという業種は少なくともいまのビジネスモデルは維持できなくなるのではないか。

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