■ 通信の世界では伝送したい情報に対する
ノイズの割合をSN比という形で表現します。
SN比が良いといえば、ノイズが少ない情報
と言うことですし、
SN比が悪いといえば、ノイズの多い情報
と言うことになります。
■ この考え方を転用すると、現代はSN比が
非常に悪い状況といえるかもしれません。
大多数の人が同じ方向を目指していれば、
流通する情報も必然的にその流れを汲んだ
ものになります。
情報の多様性は低いですが、多くの人にとって
SN比は良い情報になります。
■ 一方で、現代はその人の目指す方向によって
有用な情報が違う上に、多種多様な情報が
散在しています。
当然、SN比も悪い状態ですし、
そもそも人によって何がS(Signal=情報)であり、
何がN(Noise=ノイズ)かも違うという極めて
難しい状況です。
■ 世の流れがどうであれ自分は仕事に生きたいんだ!
という人にワークライフバランスの情報はノイズに
となるでしょうし、
より家庭に重きを置きたいと考える人に
社内でのし上がる方法が提供されても仕方がない
かもしれません。
■ もちろん、このぐらいハッキリと方向性の違いが
ある情報ならノイズとして除去できるでしょうが、
微妙にベクトルの方向がずれている情報などは
本来ノイズとして処理すべきなのに、
ややもすると、
シグナルとして受け止めてしまいかねません
そうなると、待っているのは中途半端で面倒な結果
ということになるでしょう。
■ 情報がたくさんあるのは幸せなことですが、
SN比が悪い状況では、
自分に適切な情報を取捨選択する高度な
リテラシーが求められるというわけです。
今日の【まとめ】
■ 情報に対するノイズの割合をSN比という
■ 価値観の多様化でSN比は実質悪化している
■ 情報(シグナル/S)を仕分けするリテラシーが必要
価値観が多様化していることで、情報のSN比は悪化している?
