生鮮食料品をネットで買える時代はくるか?

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前回は、PBを持つネットスーパーの時代か?にて、PBによってeveryday law priceの実現が容易になることで日用品や食料品の通販が勢いを増すのでは?と考えてみました。しかし、生鮮食料品についてはまだ課題があります。今日はそのあたりを少し考えてみます。

 

生鮮食料品は品質管理もシビアですし、賞味期限が短いという特性もあるので通販には馴染みにくいでしょう。宅配便で長距離を運ぶのはあまり現実的ではありません。一方で注文から数時間で配送するというネットスーパーが徐々に台頭しつつあるのも事実です。イトーヨーカドーは、かなり多くの店舗でネットスーパーも手がけていますし、他のスーパーでもネットスーパーを展開している企業は複数あります。

ただ、いまのところ主たるターゲットは子供を抱える主婦などファミリー世帯のようです。これが今後どこまで仕事をもつ単身者が活用できる形になっていくかが普及のポイントになるかと思います。現在の形態では配送にかかるコストが大きいようで、一回の買い物がファミリーに比べて少額になる単身者ではおそらくサービスを受けるのは難しいでしょう。不在時の配送をどうするかという問題も残ります。

やや妥協案的にはなるものの、このギャップを埋めるのにコンビニエンスストアが一役買う可能性はあるのではないかと思います。イトーヨーカドーは、セブン&アイ・ホールディングス系列ですから、同系列にセブンイレブンというコンビニエンスストアを存在します。そしてコンビニエンスストアにはすでに物流網が敷かれています。スーパーの品揃えと価格に準じた商品をコンビニで受け取れるようにする、というのがひとつの妥協案です。宅配においてもラストワンマイルのコストは高いでしょうから、そこを一度あきらめてしまうという選択肢です。それでも、どの程度で採算ラインにのるかは未知数ですが…。

一方で、コンビニが宅配サービスを行うという試みも一部では行われています。コンビニ業界もある程度飽和してきたので、新たなサービスをということなのでしょうが、まだそこまで利便性の高いものにはなっていないようです。

 

どこまでITを駆使しても、販売するものが実体のあるモノですから、物流がなくなることはありません。したがって、最後は物流をどう効率化していくかという点に収斂するのでしょう。その解が何であるのかは、筆者にはまだわからないですが、対個人への物流はまだ効率化の余地があるような気はします。

 

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