重要データは石に刻みつけておきましょう。

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昔からよく主張しているこの一つに、「デジタルデータは永遠だが、記録媒体に寿命があるから注意せよ」というものがあります。

DVDやデジカメが登場した頃のうたい文句に、「データがデジタルだから劣化しない。」というものがありました。デジタルデータは、そもそも劣化してるんだけどという突っ込みはまた次回以降にするとして、データが劣化しなかったとしても、それを記録する媒体の劣化にも注意しなければなりません。たとえば、DVD-Rなどは対応年数はせいぜい15~20年です。安価な粗悪品だともっと短期間でデータの読み出しが不可能になったという実験もあります。Blu-rayのメディアの寿命についてはまだ情報が少ないですが、その構造からしてDVDのメディアを上回るのは難しいでしょう。また、これらの記録媒体は専用の読み取り装置が必要です。ベータとVHSの競争にベータが敗れたために、近年ではベータを再生できるビデオデッキを入手することが困難になっているように、記録媒体がメジャーでなくなればそれらを再生する装置も世の中から姿を消してしまいます。永遠なるデジタルデータを保存したDVDが運良く残っていても、DVDの再生機がもはや手に入らないという未来も十分に考えられるのです。

データ量の増大に対応するためもあって、記録媒体の種類は今後も増えていくことでしょう。それに伴い再生装置も開発されるわけですが、それらがいつまで残っているかは保証の限りではありません。そんなときに頼りになるのはローテクです。つまり、再生機器のいらない媒体です。映像は非常に難しいですが、写真だったらプリントアウトしておきましょう。文章だったら紙に印刷しておきましょう。これらは再生するための装置がいりませんから後世まで残しておくことができます。紙も品質によっては劣化していきますから、さらに長期を考えるならパピルスにでも記しておくのがよいでしょうか。もちろん究極は石に刻みつけておくのです。しかもロゼッタストーンのように複数の言語で記録しておけばより完璧でしょう。
数万年後の新たな人類は20世紀や21世紀の記録媒体などもはや再生することが出来ず、結局紀元前の古代遺跡をもって昔地球にいた人類の文明度を決めてしまうかもしれませんね。

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