クラウドの価値。

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最近は猫も杓子も「クラウド」ということで、「これからのITはクラウドだ」みたいな風潮になっています。ここに関しては、システムを利用する側も作る側も同じ。今日は、クラウドに関してそれを供給する側にとってのメリットを考えてみます。

クラウドの真価、それはシステムを可視化せずに値付けし、しかもそれを継続課金制にしたことにあるのではないかと思います。クラウドの提供の形は、インフラだけだったり、特定のアプリケーションだったりいろいろありますが、共通的に言えるのが課金制。月額固定だったり、従量課金だったりはしますが、いずれにしてもその課金の金額算定根拠は顧客には不明です。また、提供量と人件費にも人月のような可換性はありません。
顧客に原価が見えにくく、人月(人件費)に縛られないということは、収益チャンスも大きいということ。

もちろんデメリットもあります。クラウドのようなサービス提供による課金型にするということは、設備やシステムは提供側が先行投資で用意するということ。つまり、典型的な設備産業になります。設備産業の特徴は「イニシャルコストが高いが損益分岐点を超えたときの収益の伸びが大きい」こと。これがそのまま当てはまってきます。また、多かれ少なかれ規模の経済が働きますから、サービスがコモディティ化するほどに淘汰が進み資本力の大きな企業しか残れなくなります。

つまり、クラウド化を推し進めている大多数のIT企業のうち、数十年後に生き残っているのはわずかという予想が成り立ちます。M&Aも積極的に行われるかもしれませんね。
それ以前に、日本の企業がどの程度残れるかという問題もありますが…。

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