ネット通販で生き残るのは大規模とニッチの両極。

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ネット通販についていろいろ書いてきましたが、ネット通販の恩恵を受けるのは主に消費者で小売り側には厳しい状況をもたらすのでは、というお話です。

 

Amazonは今後も当面は伸び続けるでしょう。順調にFC(物流拠点)を増やしていますし、すでに一つのブランドと化しているので後発組が一朝一夕で追いつくのは難しいでしょう。最近は書籍以外にも品揃えが広がっていて、家電などは最安値をつけることも多くなりました。接客がない分だけ人件費が少ない業態な上に、最近はかなりの仕入れ量で価格交渉力も増しているようです。先日ヤマダ電機がベスト電器を買収しましたが、これもAmazonを意識しているようです。

ネット通販では価格と納期が決め手になります。少なくとも筆者はそこを重視します。もちろん、商品がちゃんと届くということは大前提ではありますが。したがって、価格比較サイトでほしい商品を探したときに、最安値をつけている販売店が圧倒的な強さを持つことになります。楽天でも価格順にソートしない消費者はほとんどいないでしょうから、価格競争は必然的に激しくなります。これは消費者にとっては望ましいことですが、価格競争力のない中小の小売店にはつらいものがあるでしょう。

したがって価格競争力と迅速に発送できる大規模業者への淘汰は避けられないと考えます。

 

一方で、ネットであればロングテールが狙えるのでニッチにな商品を扱っている小売店はネット通販でも生き残るでしょう。代表的なのは産直品です。生産者と消費者をダイレクトに結ぶことを安価に実現するのがネットの強みです。したがって、地方の名産品や銘菓などはネット通販によって拡販することが可能でしょう。

あるいは趣味の世界で使われる商品などにも可能性があります。趣味の世界のニッチな商品は「こだわり」といった数値比較しにくい要素が入ってくるので、大規模通販には淘汰されにくいでしょう。

 

換言すると、大規模化というのはコンピュータによって人間の介在を極限まで排除した結果としてのネット通販で、ニッチというのは逆に意図的に人間が介在した形のネット通販です。その中間が全く残らないとはいいませんが、ネットいう世界での消費者への訴求力に欠けるのでなかなか難しいのではないかと筆者は考えています。

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