レイヤー化による部分最適と全体最適の狭間で感じるジレンマ。

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現代は技術の進化がめざましく、一人の人間が全体を見通した上で新たな成果を出していくことが難しくなっています。ITの世界もそれは例外ではありません。

複雑化した世界で革新を行っていくための常套手段がレイヤーに区切るという手法です。基礎理論から応用的なことだったり、具体的な世界から抽象的な世界へすすむあいだにいくつかの区切りをつくり、それぞれを別なレイヤーとして分割します。レイヤーとレイヤーの間は「インターフェース」と呼ばれるあらかじめ定められた方法でやりとりをすることとすることで、隣接したレイヤーとのインターフェースでの入出力を除いては、自らのレイヤーで好きなように世界を展開することができます。

レイヤー化を行うことで、全体を詳しく理解しなくとも、自分の住むレイヤーの中で専門性の高いことを行うことができます。一人の人間では限界がある場合や、全体を詳細に把握できるだけの超人的な能力を持つ人間が少なくとも、より大きな成果を目指すことが出来ます。

前述のようなメリットがある一方で、レイヤー化にはデメリットがあります。ひとつのレイヤーの中で世界が完結するため、どうしても部分最適に陥りやすくなります。仮に、全体最適を考えようにもレイヤーが壁となります。部分最適は時に合成の誤謬を生むことから、高度化する社会において全体最適への関心がなくなることはないでしょう。

なかなか難しい問題です。

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