【IT論考β】 新機能の魅力は複雑性への誘惑。[#352]

IT

■ 家電製品やソフトウェアは
  新製品が出るたびに
  
  新しい機能が搭載され
  それまでより多くのことが
  出来るようになります。

  それが顕著な日本の家電は
  高機能ゆえに高価格で
  
  新興国でいまひとつ伸び悩む
  なんて論調もありますが
  
  
  目新しさを醸し出しつつ
  価格低下を避けるひとつの手法が
  高機能化であることは確かです。
  
  
■ 人間というのは単純なのか
  新しい機能には魅力(価値)を
  感じるようです。
  
  (それが本当に自分の役に
   たつかはわからなくとも、、)
   
   
  新機能のついた新製品をみると
  なんとなく欲しくなるという人は
  多いのではないでしょうか。
  
  
  新機能が付加される一方で、
  既存の機能はそのまま保持
  されるのが普通なので
  
  製品の進化が進めば進むほど
  機能がてんこ盛りという状態に
  なってきます。
  
  
  多機能といえば聞こえは良いですが
  今度は複雑すぎて途方に暮れる人が
  出てきます。
  
  
  機能の追加と複雑性はトレード
  オフの関係にあり、
  
  もしそれを避けたいのであれば
  旧機能を廃止しなければなりません。
  
  
  しかし、その機能を愛用している
  人が少数でもいれば削れないのが
  実態でしょう。
  
  
  こうして多機能かつ複雑な製品が
  世の中にあふれていくわけです。
  
  
  
■ なにもこれは電化製品に限った
  ことではなく、
  日常生活一般にいえることです。
  
  
  新しいことを取り入れて
  古いことも残せば
  
  生活はどんどんと複雑で
  混沌としたものになります。
  
  
  その混沌が成果の源泉になるか
  というと甚だ怪しいところ。
  
  軸(方向性)がぶれぶれになって
  むしろ悪化するやもしれません。
  
  
■ 新たしいこと・モノというのは
  魅力的ですが、廃棄をともなって
  戦略的に導入しないと
  
  状況をむしろ悪くするだけかも
  しれません。
  
  
  ゆめゆめ気をつけないと
  いけませんね。
  

 今日の【まとめ】
 ■ 付加価値をつけるために自然と機能は
   増加する傾向にある
 ■ 機能を増やせば増やすほど複雑性は
   増していく
 ■ 新しいこと・モノを導入するなら
   戦略的な廃棄も同時に必要か

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