【IT論考β】 多機能になればなるほど効率は悪くなる??[#318]

IT

■ 一時期「デジタル家電」という単語を
  よく耳にしましたが、
  最近は少し減ったような気がします。
  
  といってもデジタル家電がなくなった
  わけではなく、
  
  むしろ、ほぼ全ての家電がデジタル家電に
  なったといってもよいでしょう。
  
  (ゆえにあえて「デジタル」という
   必要はなくなったといえるかもしれません。)
   
   
  何を持って「デジタル家電」と呼ぶか?
  に一律の定義はないようですが、
  
  筆者としては
   ソフトウェアが内包された家電
  と考えています。
  
  
  ソフトウェアの力によって
  かなり簡単に多機能な家電を作ることが
  可能になります。
  
  (なにせ専用の機械を作らずとも
   プログラムを書けば実現できるので)
   
  ゆえにデジタル家電というのは
  非常に高機能化しているのが特徴です。
  
  
■ さて、デジタル家電は付加価値をつけたり
  消費者の声を反映することによって
  どんどん機能が増えていきます。
  
  そうなると、どうしても操作は
  複雑にならざるを得ません。
  
  いまどきのテレビのリモコンと
  昔のテレビのリモコンを比べれば
  一目瞭然でしょう。
     
  その結果、当然使い方を覚えるのは
  難しくなるのです。 
  
  
  この傾向はソフトウェアの塊である
  いまどきのデジタルデバイスでも同じです。
  
  高機能なアプリは沢山のことができますが
  メニューや設定画面、各種操作は複雑です。
  
  
■ ここで問題となるのは
  機能が増えるほどに自分にとって必要な
  機能の割合は減少するという点です。
  
  
  機能がひとつしかないアプリ(デバイス)を
  使う場合、そのユーザは絶対にその機能を
  必要としています。
  
  (必要なければアプリ自体使わないですから)
  
  
  それが、機能が増えるにしたがって
  「この機能は使うけど、この機能はいらない」
  というふうになっていきます。
  
  
  例えば、Office Suiteは非常に多機能ですが
  多くのユーザは極めて少数の機能だけを利用
  しているといわれています。
  
  その少数の機能を利用するために
  Office Suiteの使い方を学ばねば
  ならないのです。
  
  それが多くの人にとって大変であるのは
  書店に多くのOffice本が並んでいるのをみれば
  明らかです。
  
  
■ 個々人がやりたいことがそう増えている
  わけではないはずですが、
  
  機能だけは増える一方というのがソフトウェア
  のよくある姿です。
  
  
  もしかすると使いこなすまでに必要な
  学習コストという観点で考えると
  どんどん効率が悪くなっているかもしれません。

  今日の【まとめ】
 ■ いまやほぼすべての家電が「デジタル家電」
 ■ デジタル家電はソフトウェアによって多機能化
 ■ 多機能になればなるほど操作習得が難しくなる

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