【IT論考β】 デフォルトというのは圧倒的に強い。[#312]

IT

■ ITを使っていると必ず遭遇するのが
  「設定」という機能です。
  
  さまざまな項目が「設定」には
  並んでおり、その値を変更することで
  機能や操作性などをニーズに合わせて
  セットすることが可能です。
  
  
  ところが、利用者の要望に応えようと
  するほど設定項目は増えていきます。
  
  設定画面を開いてみたら
  あまりに多くの項目がありゲンナリした
  という経験は多くの人が持っているでしょう。
  
   
■ となると、少なからぬ人が
  ほぼ購入時の設定のまま利用する
  ということになります。
  
  変更したとしても最小限の項目に
  絞ることになるでしょう。
  
  
  あらかじめ設定されている内容を
  デフォルト値(規定値・初期値)などと
  よびますが、
  
  上述の事実は多くの設定項目が
  デフォルト値のまま利用されている
  ということを示します。
  
  
  では、デフォルト値を決めるのは誰か?
  というと「開発者(設計者)」です。
  
  
  これは開発者のようなデフォルト値を
  決定できる立場にある人は
  かなり大きな影響力をもつことを意味します。
  
  
■ ITに限らず、何かを作るときには

  「素案」とか「叩き台」
  
  といったものが作られた上で
  議論が始まることが多くあります。
  
  
  そして、その「素案」や「叩き台」作成は
  一人の担当者に任せられることも少なくない
  ように思われます。
  
  
  これはある種のデフォルトを決める
  作業ですから、ここできめた内容は
  ある種の既定路線となります。
  
  
  もちろん、議論の過程で内容は
  修正されるでしょうし、
  
  場合によっては「鶴の一声」で
  がらっと変わることもあります。
  
  
  それでも、かなりの部分が成案まで
  残り続ける確率は高いと言えます。
  
  
■ もし、デフォルトを決められる立場なら
  その責任は自覚しつつも、
  
  最大限うまく活用することが
  自らの価値を伝搬させることに
  つながるでしょう。
  
  
 今日の【まとめ】
 ■ 設定項目が増えるほどデフォルト値が採用される
 ■ デフォルト値を決めるのは開発者(設計者)
 ■ 素案や叩き台もひとつのデフォルトであり
   その影響力はかなりのもの
  

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