■ ITを使っていると必ず遭遇するのが
「設定」という機能です。
さまざまな項目が「設定」には
並んでおり、その値を変更することで
機能や操作性などをニーズに合わせて
セットすることが可能です。
ところが、利用者の要望に応えようと
するほど設定項目は増えていきます。
設定画面を開いてみたら
あまりに多くの項目がありゲンナリした
という経験は多くの人が持っているでしょう。
■ となると、少なからぬ人が
ほぼ購入時の設定のまま利用する
ということになります。
変更したとしても最小限の項目に
絞ることになるでしょう。
あらかじめ設定されている内容を
デフォルト値(規定値・初期値)などと
よびますが、
上述の事実は多くの設定項目が
デフォルト値のまま利用されている
ということを示します。
では、デフォルト値を決めるのは誰か?
というと「開発者(設計者)」です。
これは開発者のようなデフォルト値を
決定できる立場にある人は
かなり大きな影響力をもつことを意味します。
■ ITに限らず、何かを作るときには
「素案」とか「叩き台」
といったものが作られた上で
議論が始まることが多くあります。
そして、その「素案」や「叩き台」作成は
一人の担当者に任せられることも少なくない
ように思われます。
これはある種のデフォルトを決める
作業ですから、ここできめた内容は
ある種の既定路線となります。
もちろん、議論の過程で内容は
修正されるでしょうし、
場合によっては「鶴の一声」で
がらっと変わることもあります。
それでも、かなりの部分が成案まで
残り続ける確率は高いと言えます。
■ もし、デフォルトを決められる立場なら
その責任は自覚しつつも、
最大限うまく活用することが
自らの価値を伝搬させることに
つながるでしょう。
今日の【まとめ】
■ 設定項目が増えるほどデフォルト値が採用される
■ デフォルト値を決めるのは開発者(設計者)
■ 素案や叩き台もひとつのデフォルトであり
その影響力はかなりのもの