非同期型コミュニケーションの方が同期型よりも適している場合。

思考

さて、前回の「論説文と二項対立。〜それは白にも黒にもなるもの〜」で宣言したとおり、「同期型と非同期型が選択可能なら、同期コミュニケーションを選ぶ。」の結論に相反する論説文を書いてみます。

元々は同期型と非同期型のコミュニケーションなら同期型のほうが良いという趣旨のエントリですが、今回はそれをあえてひっくり返してみます。二項対立においてはどちらにも一理あることが多いという実例です。

そんなわけで、非同期型のコミュニケーションにメリットがないわけではありません。

非同期とうことはコミュニケーションをはかる両者が同時にコミュニケーションに参加しなくてもよいということです。必ずしも同じ時間に両者の都合がつくとはかぎりませんし、特に知識労働者が集中しているときに電話などがかかってくると迷惑千万この上ないわけです。

一説には一度中断した作業から復帰するには、平均で23分15秒かかるという話もあります。そうだとすると、30分に一回、電話がかかってきたり、話しかけられたりする人は実質ほとんど仕事が出来ないと言うことになります。

同期型のコミュニケーションというのは、特に電話などの場合、相手の状況をみてコミュニケーションを開始するとは限らないので、その意味では不適切な場面もよくあります。電話やチャットなどはインタラプトツールとも思えるぐらいです。

その点、非同期型のコミュニケーションは相手は自分の状況に合わせて対応することができます。一昔前なら、これを実現するには手紙を書くという方法が一般的だったでしょうが、如何せん時間がかかります。

それが、e-mailの登場によって配送時間がほとんどゼロになったのでとても現実的な選択肢となりました。こういった側面では、非同期型のコミュニケーションツールにも確かにメリットはあるのです。

このようにコミュニケーションの同期型・非同期型という二項対立におても、両方にメリット(・デメリット)があるのです。結局のところ、case-by-caseで使い分けが必要なのかもしれません。とはいえ、昨今はツールが氾濫しすぎだと個人的には思うのですが、、、。

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