とにもかくにも時間を味方に。

ほぼエッセイ

書物をひもとくと、ひとは、1年でできることを過大評価し、10年でできることを過小評価する生き物なようです。1年がんばればなんとかなる、というメンタリティということでしょうか。

なにかを始めるときに人があてにしがちなのが、モチベーションとか根性とか努力です。しかし、そんなものは1年どころか3日しか続かないことは歴史が証明しています。そうでないなら世にこれほど「三日坊主」が幅を効かせるはずがありません。

そもそも、新しいことを始めるのであれば、それが継続的に行えるように仕組み作りをするのが最初です。

もちろんその中にはこれまで行ってきた中で必要のない行為を廃棄するということも含まれます。何事もやめずに、新しいことだけ増やそうとする人が多いですが、時間が有限である以上、それは必ず破綻します。新しいことを始める前に、古きを捨てねばなりません。

さらに、新しいことをいかに無意識的に行えるようになるか、つまり習慣化できるかというところに力を注ぐべきなのです。生活の一部に取り込み、意識せずとも実行出来るところまでどうやって持って行くか、そこを考えることに集中すべきです。

10年で出来ることを過小評価するのは、人間が遠い未来を適切に評価することを苦手とするから、というのもあるでしょう。しかし冷静に考えてみれば、投下できる時間は1年の10倍です。年間で同じだけの時間を投下するにしても、10倍の効果が望めます。

さらに、成果というのは投下したリソース(時間)に対して指数関数的な伸びが出ることも多いので、単に10倍では効かない差が出る可能性も十分にあります。なにより、10年かけて得たものに他者が追いつくのはほとんど不可能です。時間という超えられない壁によって優位性が築かれるのです。

というわけで、時間を味方につけることは非常に重要と言うことです。

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