facebookも一種のキュレーションサービス。

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現代は情報化社会と言われていますが、その概念自体は50年ほど前からあったようです。インターネットの登場によって情報革命と呼ばれるような変化が起きたのはここ20年ぐらいですが、それ以前から情報化社会の到来は予見されていたということです。

ネット上の情報が玉石混淆であることは2006年の段階で「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)」で述べられています。まだTwitterもFacebookも日本に上陸する前なので、「個人のアウトプットがblogによって加速するだろう」という趣旨の予見になっていますが、個人がネット上にアウトプットする情報量が増えたのには違いないでしょう。

いまや、ポケットからスマホを取り出すだけで全世界に発信が出来るようになったわけで、世の中にアウトプットすることは非常に簡単になりました。炎上騒ぎはその陰の部分ではありますが…。

さて、2006年の段階ですらネット上の情報が玉石混交だと指摘されていたのに、スマホとSNSによってさらにネット上に流入する情報が増えているわけです。

とはいえ、人間に与えられた時間は有限であり、一日は24時間です。つまり完全に情報過多なわけです。

Google先生は大変優秀なので、聞いたこと(検索したこと)には的確に答えてくれるのですが、いかんせん聞かないと答えてくれないのです。つまり能動的に検索をしなければいけません。

受動的な行為で的確な情報を得ようとすると、ここまで情報過多になるとポータルサイトからネットサーフィンをしているだけでは情報に溺れてしまう状況です。

そんな背景からか、キュレーションツールが普及されるようになりました。いわゆる「まとめサイト」もキュレーションの一種なので、わりと昔からキュレーション(ツール)自体はありました。それが、最近は自分の好みを登録しておくと個々人に応じたキュレーションを行ってくれるサービス(ツール)に人気が出ています。有名どころはグノシーでしょうか。

キュレーションはツールによっても行えるのですが、人間によってもキュレーションは行われています。その典型例がfacebookのタイムラインです。facebookのタイムラインは一人ひとり違う情報が流れているわけで、それは誰と友達なのかに影響されます。

友達の情報だったり、友達が「いいね!」や「シェア」してくれる情報はユーザ本人にとっても価値ある情報である確率は高いので、かなり適切にキュレーションされているといえます。最近はタイムラインに何を表示するかもアルゴリズムでコントロールされているようなので、さらにキュレーションツールとしての効果は増しているでしょう。

ネットの覇者であるGoogleがキュレーション時代にどう打ってくるかが気になるところです。

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